Google Apps Scriptとは?
このレッスンのゴール
このレッスンでは、以下の内容を解説します。
- Google Apps Scriptとは何か
- Google Apps Scriptのメリットとデメリット
- Google Apps Scriptで実際に行えることは何か
Google Apps Scriptとは?
Google Apps Scriptは、名前のとおり、 Googleが開発するプログラミング言語、および開発環境 のことです。
一般的には、GAS(ガス)と呼ばれています。
プログラミングを行う場合、PythonやRubyなどのプログラミング言語では、
- エディタ:プログラミング言語を書くソフト
- ブラウザ:インターネットを開くソフト(Internet Explore, Edge, Google Chrome等)
- プログラミング言語が利用できる環境構築
が必要になります。
一方で、Google Apps Scriptの場合、それらをすべてGoogleがオンライン上で提供してくれます。
Google Apps Scriptは、JavaScriptをベースに作られていて、基本的にはJavaScriptが理解できていれば、習得することが可能です。
まだJavaScriptが不安な方は、一度Progateのコースを受講してから、このコースを受講すると理解が深まります。
https://prog-8.com/languages/es6
Google Apps Scriptの特徴は?
Google Apps Scriptの特徴について解説していきます。Google Apps Scriptには、メリットとデメリットがあるので、それぞれ順番に解説していきます。
Google Apps Scriptのメリット
1. 無料で使える
Google Apps Scriptは、無料で始めることができます。
クレジットカードの登録なども必要ないです。
2. 他のプログラミング言語よりも圧倒的にはじめやすい
プログラミングを独学するときには、使いたいプログラミング言語が動く環境を用意する「環境構築」を行う必要があります。しかし環境構築は個人の開発環境に依存する部分が多く、エラーが起こりやすいことから、独学者がつまづきやすいポイントと言えます。
一方Google Apps Scriptは、開発環境を全てGoogleが用意しているため、ボタン一つで簡単に環境構築を行うことができます。
環境構築が必要ない、という意味で、他のプログラミング言語よりも圧倒的にはじめやすい言語だと言えます。
3. さまざまなGoogleサービスと連携ができる
Google Apps Scriptは、Googleが提供しているサービスと連携しやすくなっています。
例えば、
- Google フォーム
- Google カレンダー
- Google スプレッドシート
などです。
4. 外部アプリケーションと連携もできる
Google Apps Scriptは、外部アプリケーションと連携するためのAPIを利用する上でも、非常に適しています。
例えば、
- 画像検索APIと、LINEをGoogle Apps Scriptで連携して、LINEで送ったメッセージから画像検索結果を取得する
などを行うことも可能です。
5. パソコンを起動しなくても自動実行できる
一般的なプログラミング言語の場合は、自分のPCを起動していないと、プログラムを実行することができません。
一方で、Google Apps ScriptはGoogle上のサーバーで起動しているので、いつでも利用することができます。
Google Apps Scriptには定期実行機能(自動でプログラミングを指定したタイミングで実行する機能)があるので、例えば
- 深夜12時に、自分のアカウントのフォロワー数を取得する
- 毎日朝8時に、Slackのチャンネルにスプレッドシートの数値を投稿する
- Googleフォームに申込がある度に通知を送付する
などの操作が可能です。
Google Apps Scriptのデメリット
重い処理が苦手
Google Apps Scriptは簡単な処理を行う分には、手頃で扱いやすい言語です。
しかし、1000ページもあるようなウェブサイトから情報を自動で取得するような、重い処理は非常に苦手です。
実際に、私も大規模なウェブサイトに自動でアクセスするプログラムを組んだ結果、動作が止まってしまった経験があります。
大規模なアプリケーションには不向き
Google Apps Scriptは、大規模なアプリケーションを作成するには不向きです。
Google Apps Scriptは開発環境をGoogleが提供しているため、
ファイルの分割や、階層での管理が難しく、またGithubなどのソースコード共有システムで扱いづらいことが理由としてあげられます。
Google Apps Scriptの利用事例
では、Google Apps Scriptは具体的にどのように使えるのでしょうか。
Manajobでは、日々の業務の自動化にGASを使ってもらえるように、以下のような使い方を想定したプログラムを学ぶコースを用意しています。
- 指定したTwitterのフォロワー数を毎日自動収集
- Googleフォームで申込があった時にSlackに通知する
- Twitterで自動投稿できるBotを作る
指定したTwitterのフォロワー数を毎日自動収集
TwitterなどのSNSを運用していて、フォロワーの増減をチェックしたい方は、GASを使うとフォロワー情報を自動で取得してスプレッドシートに保存する事例がオススメです。Manajobでは、Twitterのフォロワー数とYouTubeのチャンネル登録者数を、それぞれ定期的に取得して記録するプログラムを実際に学べます。
GASを使って様々なアプリと連携することで、インターネット上の一時点のデータの収集が簡単に行えます。
Googleフォームで申込があった時にSlackに通知する
Googleフォームの情報を取得して、GASからSlackへ自動で内容を送付することもできます。お問い合わせフォームなどを、Googleフォームで作成したときの自動通知に便利です。
こちらもManajobでは、実際にGoogleフォームを作成してSlackのチャンネルに通知するプログラムを学んでいきます。
Twitterで自動投稿できるBotを作る
事前に投稿したい内容をスプレッドシートに記載し、Twitter APIとGoogle SpreadsheetをGASで連携することで、Twitterの自動投稿ができるBotを作ることができます。
それでは、さっそくGoogle Apps Scriptを学習していきましょう!